大学院留学と研究のおぼえがき

#2023年大学院留学 #教育学 #留学準備 #研究中に思ったこと など

出願まで2(春から夏)

夏までは、自分の研究テーマについて調べましょう。Writing sample が必要な場合は、早めに書き上げておくと他の書類に集中できます。博士課程に出願する場合は、修士論文を提出することもあります。修士論文が日本語の場合英語に翻訳する、または英語の要約を送るなど大学院によって指示が異なります。これは時間がかかると思いますので、前年度の情報を見て大学院に確認をとり準備します。

 

職場に大学院受験の意向を伝えておくのもいいと思います。場合によっては休職して籍を残しておけたり、授業料などの補助が出る場合もあります。そして推薦状をお願いする先生や上司に挨拶をしておくといいです。これはわたしのやり方ですが、本当に必要になる3ヶ月くらい前に「○月ごろ推薦状をお願いできませんか、まだ決まっていないことも多いのですが」と言って意向を聞いておくと、いざお願いする段階でスムースです。

 

特別場配慮が必要な場合は、できるだけ早く相談しましょう。たとえば障害があるだけでは出願や入学を拒否することはしないと思いますが、早めに相談しないと受け入れ体制が整わないのでと言われてしまう可能性もあると思います。特に外国人はその国の医療へのアクセスが異なる場合もあるので、気をつけないといけません。

出願まで 1(春頃)

 

11月末に大学院に出願するとしましょう。

 

ウェブサイトに前年の情報がある程度載っていると思いますので、それを見ておきます。事前に準備できることは、語学やGREなどの外部試験です。

 

出願する年の春頃から、奨学金の募集があります。できるだけ多く出願しましょう。遠慮はいりません。年齢や研究内容、居住地などの制限がある場合がありますが、できることはなんでも応募するべきです。奨学金の申請をしながら、研究内容固まってくることも十分にあると思います。

 

同じく出願する年の春頃から、大学院が情報を出し始めます。最終的な募集要項のようなものは、夏頃にならないとわかりませんが、直接話を聞くことで学生生活のイメージが湧くと思いますし、大学院の特徴を聞くこともできます。ちなみにオンラインセミナーなどに参加したかどうかは、選考には関係ないと聞いています(真相は定かではありません)。

必要書類

情報収集をしているうちに出願する大学は決まると思います。学生生活を思い浮かべながら、または条件を確認しながら、行きたいと思う大学を選びましょう。出願先が決まったら準備をしましょう。出願に必要な種類は次のようなものがあります。

 

  1. Statement of purpose
  2. Résumé or CV
  3. Reference letter(s)
  4. Transcript
  5. Writing sample
  6. Research Proposal
  7. Test scores

 

1,2,3 はほぼ必須ですが、必要な書類は大学院や研究科によってさまざまです。特定の書き方を指示されたり、長さが決まっていたり、そういうものを事前に確認をしてどのくらい時間がかかるのか考えます。

 

 

情報収集 4 出願に際して必要なもの

外国人が出願する場合は、英語力の証明をしなければなりません。どのテストを受け付けているのか、英語力としてどのくらい必要か確認します。大学全体としての基準と分野ごとの基準が異なることがあります。また「Writing は○点以上」といった英語技能の個別の成績を指定してくる場合もあります。逆に英語圏の大学や大学院を卒業している場合は、英語の証明書あ必要ない場合があります。アメリカの大学院の場合は、GREという別の試験を求められることがよくあります。これも必要の有無を確認しておくと、準備するかどうかが変わってきます。

 

その他、必要となる書類についてもあらかじめ調べておきましょう。詳しくは本気で出願する段階で大丈夫ですが、面倒くさそうとか、書類が多いとかそういうことはあらかじめわかっておいた方がいいです。特に出願まで期間が短い場合は、成績証明書などを早めに手配しておくと安心です。厳封の書類が必要か、外部の成績評価機関を通すのかなど、早めに準備した方がいいもの(出願先)に注意が必要です。

 

こうした情報を元に、どこに出願するか決めます。

情報収集 3 博士?修士?他には?

Doctor 博士課程の場合は、自分の興味にあった先生がいないと研究が進みません。そのため多くの場合、事前に問い合わせをすることになっているようです。今までに読んできた論文を書いている人は分野が同じだと思いますので、相談してみるといいでしょう。その人の所属する大学のウェブサイトを調べて、連絡をとります。ウェブサイトを確認すると応募できるのかがわかります。もしかするとdoctoral programを持っていなかったり、その先生が退職(または別の大学に移動)している場合があります。

 

Master 修士課程 の場合は、その大学院にいる先生の研究についてそこまで理解を深めていなくても大丈夫だと思います(詳しければよりいいかもしれません)。コースワークが多いと思いますので、どんな授業があるのか必修や選択の授業はどうか修士論文を書くのかといった点を確認するといいと思います。将来、博士課程に進む予定であれば、修士論文のあるコースを選ぶといいと思います。MA (Master of Arts) MSc (Master of Science) などがそれにあたります。

 

入学から卒業までの流れ、授業料と経済的な支援についても書かれているはずなので、よく読んで誤解のないようにしましょう。そして卒業後のキャリアプランに合っているかということを再度確認しましょう。MA MSc以外にも専門職学位を提供している大学院がありますが、その学位をとってどんな就職を考えているのかが大事です。その国では評価される学位でも、例えば日本に帰国して仕事を探そうにも、学位として認めてもらえないと言ったこともあるかもしれません。

情報収集 2 その一校の決め方・大学ランキング



さて、世界中にある大学の中から、出願する数校と、入学する一校をどう見つけたらいいでしょうか。

 

わたしの場合ですが、まずはすでに知っているところを調べてから、世界の大学ランキングなんかを見てみたり、国別のその分野に有名な大学を調べてみたり大学のある場所(ロンドンに行きたいとか)で調べてみたり、最近は論文や本を読んでいておもしろい先生がいたらその人のいる大学を調べたりしました。

 

世界の大学ランキングは、何社かが出していて、ランキング自体は無料で見られるところがほとんどなので、いくつか比較してみると傾向がつかめます

 

私見ですが、ランキングの順位が1個上とか2個上とかはあまり関係ないと思います。それからランキング上位が必ずしもいい大学とは限りません。総合ランキングは高くないけど、分野別では高い評価を得ている大学もあります。ランキングだけに左右さず、さまざまな条件が自分に合ったところを見つけることが大事です。それでも大学ランキングは大学名を知る時に有効だと思います。

情報収集 1 ウェブサイト、ウェビナー、直接メール

20132014年頃は、まだ印刷された大学案内(日本の大学が配っているようなもの)をもらうこともありましたが、最近では印刷したものは見かけなくなりました。ほとんど全ての情報が大学のウェブサイトにまとめられていますし、とても見やすいです。情報収集は基本はインターネットだと思います。

 

大学ごとにオンラインセミナー、ウェビナーなどを行っています。時間さえ合えば世界中から参加でき、便利です。書いてあるものを読むだけではなく、直接誰かの話を聞くことで得られる情報は多いです。なんとなく雰囲気もわかります。

 

あとは直接メールをして、入試事務の人、在学生卒業生、教授とやりとりをすることです。やり取りには、フリーアドレスではなく、組織のアドレス institutional account を使用する方がいいといいます。大学のアドレスには日に何千件もの迷惑メールが届いていて、せめて組織のアドレスにすることで迷惑メール行きを防げますし相手も安心します。

 

日頃から英語を使わない人は、英語のメールは緊張するかもしれませんが、最後は直接聞くのに限ります。相手も連絡を取り合った人が出願すればどんな人かわかるので合格を出しやすいかもしれません。